御喜晶子【著】
四六判並製・192頁
1,200円+税 (1,320円)
ISBN978-4-915855-50-4
オランダ在住、ドイツの芸術大学で副学長を務める世界的アコーディオン奏者・御喜美江。4才でアコーディオンを始め、1970年、中学1年生で単身ドイツに渡り一週間の講習を受けたのを契機に、音楽を専門に学ぶため16才で日本を離れる。子どもの力を信じた母・晶子が、現代にも通じる親としてのあり方をふりかえる。
将棋と文学研究会【監修】
矢口貢大【編】
四六判上製・320頁
2,700円+税 (2,970円)
ISBN978-4-915855-49-8
近世の滝沢馬琴から戦後の澁澤龍彥にいたるまでの28人の文学者の、将棋に関する34作品を収録・解説。将棋という縦糸を用いて文学作品をつなぎ、これまでの文学史では見えてこなかった作品どうしの意外な結びつきに光を当てる。
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<収録作品>
【Ⅰ部 作品篇】
夏目漱石「坊っちゃん(抄)」/小川未明「野ばら」/菊池寛「将棋の師」/横光利一「蠅」/芥川龍之介「お母さん」/甲賀三郎「悪戯」/太宰治「彼は昔の彼ならず(抄)」/織田作之助「聴雨」/北條秀司「王将(抄)」/吉井栄治「北風」/井上靖「勝負」/坂口安吾「町内の二天才」/川端康成「名人余香(抄)」/井伏鱒二「南豆荘の将棋盤」/江戸川乱歩「鉄人Q(抄)」/滝沢馬琴「春之駒象棊行路」
【Ⅱ部 テーマ篇】
将棋と小説
坪内逍遥「小説神髄(抄)」/甲賀三郎「探偵小説はこれからだ」/横光利一「悪霊について」/堀辰雄「小説のことなど」/アルベール・ティボーデ「ロマネスクの心理」
将棋と戦争
下村海南「支那事変の碁と将棋」/布施辰治「詰将棋と支那事変」/木村義雄「駒落将棋の戦略」/野間宏「暗い絵(抄)」/浅見淵「「阿佐ヶ谷会」の縁起」
志賀直哉をめぐって
尾崎一雄「志賀さんと将棋」/織田作之助「可能性の文学」/坂口安吾「坂口流の将棋観」/太宰治「如是我聞(抄)」
将棋と人生
幸田露伴「将棋」/菊池寛「勝負事と心境」/小林秀雄「常識」/澁澤龍彥「時間のパラドックスについて(抄)」
日本近代文学館【編】
B5判上製・176頁
3,000円+税 (3,300円)
ISBN978-4-915855-48-1
初々しい若き日の姿から鬼気迫る晩年の表情まで、貴重な写真を中心に、関連する小説や書簡の一節とあわせながら、素顔の芥川龍之介に迫る。周辺人物や住まい、1921年の芥川の中国旅行の写真も豊富に掲載。
Amazonで買う第1章 芥川龍之介の生涯
第2章 中国旅行
第3章 芥川龍之介の家
芥川自身の肖像だけでなく、周辺の人物や住んでいた住まいなどの面影を伝える写真の収録も、心がけました。いよいよ、量質ともこれまで最高の芥川写真集が生まれます。
――「刊行にあたって」より
長和由美子【著】
A5判上製・262頁
2,200円+税 (2,420円)
ISBN978-4-915855-47-4
三島由紀夫と最期をともにした青年、森田必勝。その恋人が日記や記録をもとに「三島事件」の新たな側面を語る。
昭和四十五年十一月二十五日の衝撃はあまりに大きかった。
あれから五十年……。時代は二十一世紀、令和、ようやく、私は森田必勝さんのことを少しずつ語れるようになった。
――本文より
野村絵理奈【著】
四六判並製・216頁
1,200円+税 (1,320円)
ISBN978-4-915855-46-7
話し方教室を主宰する元アナウンサーの著者が、“今日からできる”子ども向けの話し方練習のほか、テクニックや考え方を紹介します。単なる技術の向上に留まらず、「これからの時代を生きる子どもをどう育てるか」にも着目した一冊。教室で使用している、滑舌を良くする「ことば集」も収録。
<著者紹介>
株式会社KEE'S代表取締役社長。元NHK松山放送局キャスター。アメリカ留学中、自分の意見をはっきりと表明する学生たちに刺激を受け、話し方のスキルを磨こうと帰国後にアナウンススクールに通う。たった一音の発音で気持ちを伝えたり人の心を動かしたりできることに感動し、話し方の世界を極めようと決意した。
2005年に設立したKEE'Sでは大人向けの話し方レッスンから始め、2016年に子どもを対象としたクラスを開講。
話すことが苦手な子は性格や生育環境が関係しているのではなく、正しいトレーニングを積めば人生がより豊かになると、楽しくワクワク学ぶことをコンセプトに授業を展開する。
莊嚴・山本幹子・松山宏樹【共著】
A5判並製・150頁
1,300円+税 (1,430円)
ISBN978-4-915855-45-0
履歴書はどう書くの?面接に備えて何をしておくべき?メールの書き方は?
留学生を指導する現役大学教員たちが教える、日本で就職を希望する外国人留学生に向けた一冊。コロナ禍で様変わりするシューカツにも対応。留学生を受け入れる学校関係者にもお薦め。
日本近代文学館【編】
A5判上製・136頁
2,000円+税 (2,200円)
ISBN978-4-915855-44-3
高校国語教科書の定番教材四天王。その作品と時代背景を、第一線の研究者がやさしく解き明かす。作家で元国語教師である北村薫さんへの特別インタビューを収載。
<目 次>
『教科書と近代文学』刊行にあたって 坂上 弘
はじめに 教科書で読む文学作品は何をもたらすのか 中島国彦
第1章 芥川龍之介「羅生門」 庄司達也
第2章 中島敦「山月記」 山下真史
第3章 森鷗外「舞姫」 須田喜代次
第4章 夏目漱石「こころ」 中島国彦
《北村薫さんインタビュー》良き羅針盤としての教科書
あとがき 安藤 宏
田中みずき【著】
四六判並製・172頁
1,200円+税 (1,320円)
ISBN978-4-915855-42-9
現在、日本で3人しかいない銭湯ペンキ絵師。その中で唯一の若手として活躍している著者は、どのような思いからこの道を進むことを選んだのだろうか。銭湯ペンキ絵師という職業の魅力、伝統を背負うことの重圧、印象に残っている作品などについて語り尽くす。
今野純子【著】
四六判並製・200頁
1,200円+税 (1,320円)
ISBN978-4-915855-43-6
高級評茶師の資格を持ち、365日中国茶と台湾茶を愛飲する著者。これまで70回以上出かけた「茶の旅」における、茶師・茶農家の方々とのふれ合いや製茶の様子、現地の習慣をはじめ、著者の「茶」への向き合い方などを紹介したエッセイ。
齋藤泰子・鈴木育子・梁原裕恵・柴野裕子【共著】
A5判並製・148頁
1,500円+税 (1,650円)
ISBN978-4-915855-41-2
「自宅で最期まで療養したい」という願いを叶えるため、「自助=自分づくり」と「互助・共助・公助=地域づくり」について紹介した1冊。「在宅医療Q&A」をはじめ、「在宅医療の現状と課題」「地域包括ケアシステム」「在宅医療に関する制度や法律」「現場を支える医師や看護師のインタビュー」など、在宅医療の基礎をわかりやすく解説。
犬塚 潔【著】
A5判上製・156頁
2,200円+税 (2,420円)
ISBN978-4-915855-40-5
いわゆる「三島事件」から今年で50年。いまだに謎なのは、なぜ三島由紀夫は一人で自決しなかったのか、ということである。この謎を解くカギが、三島とともに自決した森田必勝にあることは言うまでもない。本書は、森田家に残されたアルバムや楯の会関係の膨大な著者秘蔵資料から、三島研究だけでは見えてこない「三島事件」の真相に迫るものである。珍しい写真豊富。
<著者紹介>
1957年生まれ。東京医科大学卒業。形成外科医、医学博士。三島由紀夫研究家。『三島由紀夫研究』に所蔵資料に基づく三島論を不定期に発表。著書に『三島由紀夫著『豊饒の海』の装幀の秘密』『三島由紀夫と持丸博』(私家版)などがある。
安藤 宏・斎藤理生【編著】
小澤 純・吉岡真緒【著】
A5判上製・168頁(カラー8ページ)
2,500円+税 (2,750円)
ISBN978-4-915855-39-9
内務省の検閲とGHQの検閲、戦中と戦後に無残なまでの書き直しを強いられた太宰治の小説。米国メリーランド大学のプランゲ文庫検閲資料の現地調査を踏まえ、その数奇な運命を探る。
<目 次>
太宰治の単行本における本文の問題―戦後の検閲を中心に 斎藤理生
「鉄面皮」と「右大臣実朝」
―「変更」と「変更しないこと」が意味するもの 吉岡真緒
『佳日』から『黄村先生言行録』へ 安藤 宏
『新釈諸国噺』―第4版の「凡例」と「人魚の海」 斎藤理生
『津軽』―本文と挿絵の異同が物語る戦中戦後 小澤 純
『惜別』―再版本における削除を中心に 斎藤理生
『お伽草紙』 安藤 宏
「パンドラの匣」 安藤 宏
「貨幣」―戦後の検閲の揺らぎ 斎藤理生
あとがき 安藤 宏
本書P96~97について、以下の注を補足します。
注 この横光利一『微笑』に対する検閲については、十重田裕一「横光利一の著作に見るGHQ/SCAPの検閲―『旅愁』『夜の靴』『微笑』をめぐって」(「早稲田大学大学院文学研究科紀要 第三分冊」57、2012・2)のP27~28に先行する指摘がある。
山中剛史【著】
A5判上製・310頁
2,800円+税 (3,080円)
ISBN978-4-915855-38-2
谷崎潤一郎の書物を初版から重版まで何冊も探し求めた著者。その装幀美学、挿絵イメージの拡がり、奥付表記の謎から作者の参照した洋書など、作家・作品論、書誌学、書物学を縦横無尽に駆け巡り谷崎文学に迫る。
<目 次>
序にかえて―書物あるいは古書という視座
Ⅰ 谷崎本書誌学序説
1 谷崎本から見えてくるもの
2 植竹書院版『麒麟』の位置
3 植竹書院小伝
4 改訂版『武州公秘話』について
5 『文章読本』版数のゆくえ
6 改造社版全集月報と谷崎作品投稿イラスト
7 札幌版『春琴抄』特製本
8 谷崎本唯一の謄写版刷本
9 全国書房の和紙限定本
10 『鍵』イメージの流転
Ⅱ 『人魚の嘆き 魔術師』挿絵とイメージの展開
『人魚の嘆き』挿絵考
『人魚の嘆き』挿絵考・補遺
Ⅲ 潤一郎の書棚から
『自画像』私考
谷崎潤一郎宛三島由紀夫書簡を読む
Ⅳ 書物の生態学 ・『春琴抄』の展開
川島幸希【著】
四六判並製・232頁(カラー16頁)
909円+税 (1,000円)
ISBN978-4-915855-37-5
漱石、鏡花、谷崎、芥川、太宰など文豪の魅力を、史実にもとづく知られざる言葉やエピソードによって紹介するツイッターの人気アカウント「初版道」。その文学ツイートを作家別に再構成し、解説を書き加えた。巻頭には珍しい自筆原稿や署名本のカラー画像16ページを収録する。
<著者紹介>
1960年(昭和35年)、東京に生まれる。東京大学文学部卒。日本近代文学研究者、元初版本コレクター。秀明大学学長。著書に『英語教師 夏目漱石』『国語教科書の闇』『直筆の漱石―発掘された文豪のお宝』(以上新潮社)、『署名本の世界』『初版本講義』(以上日本古書通信社)など。ツイッターのアカウント「初版道」(@signbonbon)で、近代文学の珍しい初版本・署名本を紹介し、史実にもとづく文豪の言葉やエピソードについて語っている。
日本近代文学館【編】
A5判オールカラー・208頁
2,500円+税 (2,750円)
ISBN978-4-915855-34-4
<目次と主な掲載資料>
■序 章 「夜明け前」の誕生
島崎藤村「夜明け前」創作ノート・原稿・校正刷・初出誌・単行本
■第1章 構想
芥川龍之介「椒図志異」ノート/堀辰雄「菜穂子」創作ノート/
夏目漱石「それから」構想メモ/樋口一葉「たけくらべ」未定稿
■第2章 原稿用紙の世界
[原 稿]二葉亭四迷「平凡」/泉鏡花「義血侠血」/
芥川龍之介「蜘蛛の糸」/石川硺木「雲は天才である」/
織田作之助「俗臭」/宮沢賢治「銀河鉄道の夜」/
[校正刷]高見順「生命の木」/夏目漱石「三四郎」/
伊藤整「若い詩人の肖像」
■第3章 活字化以後の変貌
[掲載誌・単行本]
森鷗外「阿部一族」/井伏鱒二「山椒魚」/林芙美子「放浪記」/
川端康成「雪国」/小林多喜二「蟹工船」/太宰治「佳日」
■第4章 読み継がれていく中で
夏目漱石「坊っちゃん」関連資料
本書第2章P76~P77の泉鏡花「義血侠血」初稿と、P78~P81の泉鏡花「義血侠血」再稿の画像は、いずれも慶應義塾図書館所蔵の自筆原稿(オリジナル)です。